Mapsフォルダ
Maps = アイデアの収集・発展・ナビゲーション — 知識の鳥瞰図
Mapsフォルダは、Atlasの中で構造と俯瞰を担当するサブフォルダです。個々のDots(ノート)が増えてくると、全体像を把握することが難しくなります。Mapsは、この問題を解決するための知識の地図です。
Mapの4つのタイプ
Mapsフォルダには、4つの異なるタイプのMapが存在します。それぞれ異なる方法で知識を整理・表示します。
1. MOCs(Maps of Content)— リンクベースのクラスター
MOCs(マップ・オブ・コンテンツ)は、Mapsの中で最も重要なタイプです。手動でキュレーションされたリンク集であり、特定のテーマに関連するノートを文脈の中でまとめます。
MOCの特徴
- 手動でリンクを追加する — 自動生成ではない
- 文脈を提供する — 単なるリスト以上に、ノート間の関係性を説明
- 柔軟な構造を持つ — 階層構造でも、マインドマップ風でも、散文風でも可能
- 情報を文脈の中でマッピングする
MOCの例
# 心理学 MOC
## 認知バイアス
- [[確証バイアス]] — 既存の信念を裏付ける情報を優先する傾向
- [[アンカリング効果]] — 最初に提示された情報に引きずられる傾向
- [[ダニング=クルーガー効果]] — 能力の低い人が自己を過大評価する傾向
## 動機づけ理論
- [[自己決定理論]] — 自律性・有能感・関係性の3要素
- [[フロー状態]] — 没入と最適体験の心理学
## 発達心理学
- [[ピアジェの認知発達理論]]
- [[エリクソンの心理社会的発達理論]]このように、MOCは知識の地図帳のページのように機能します。
参照: Maps
2. Collections(コレクション)— 自動更新されるリスト
Collectionsは、collections プロパティに基づいてDataviewクエリで自動的に更新されるMapです。
Collectionsの仕組み
ノートのYAMLフロントマターに以下のように記述します。
collections:
- "心理学"すると、「心理学」コレクションのMapに自動的にそのノートが表示されます。ノートを追加するたびにCollectionが自動更新されるため、メンテナンスの手間が最小限です。
MOCが手動キュレーションであるのに対し、Collectionsは自動収集です。両者は補完関係にあります。
参照: Collections
3. Views(ビュー)— 動的なカスタム検索
Viewsは、動的なカスタム検索クエリに基づくMapです。Dataviewの高度なクエリを使って、特定の条件に合致するノートを動的に表示します。
例えば:
- 「過去30日間に更新されたすべてのノート」
- 「rating が 4 以上のすべての本」
- 「domain が ‘Sciences’ のすべてのPeopleノート」
Viewsは、データベース的な視点で知識を探索するためのツールです。
参照: Views
4. Bases(ベース)— Obsidian Basesによる構造
BasesはObsidianのBases機能を活用した新しいMapタイプです。スプレッドシートのようなインターフェースで、ノートのプロパティをテーブル形式で閲覧・編集できます。
Dataviewとは異なり、BasesはObsidianネイティブであり、プラグインなしで使用できます。
Mapsの3つの表示方法
Mapsフォルダ内のMapは、3つの異なる基準でソート・表示できます。
Maps by Links(リンク数順)
受信リンク(incoming links)の多い順にMapsを表示します。最も多くのノートから参照されているMapが上に来るため、あなたの知識ベースの中心的なテーマが一目でわかります。
Maps by Type(タイプ別)
MOCs、Collections、Views、Basesの各タイプ別に分類して表示します。特定のタイプのMapを探したいときに便利です。
Maps by Rank(重要度順)
手動で設定した重要度ランクに基づいて表示します。あなたにとって最も重要なMapが上に来ます。
mapStateプロパティ
各Mapには mapState プロパティを設定でき、そのMapの完成度や品質を示します。
| mapState | 意味 | 説明 |
|---|---|---|
| 🟥 | 要改善 | まだ作りかけ、またはメンテナンスが必要 |
| 🟨 | まずまず | 基本的な構造はあるが、改善の余地あり |
| 🟩 | 良好 | 十分に整理され、活用可能な状態 |
mapStateを定期的に確認することで、どのMapに注意を向けるべきかが明確になります。
新しいMapの作成方法
MOCを作成する場合
- Ctrl+N で新しいノートを作成
- Map Template (MOC) テンプレートを適用
- タイトルを「〇〇 MOC」とする
- 関連するノートへのリンクを手動で追加
- 文脈を提供するテキストを追記
- Mapsフォルダに移動
Collectionを作成する場合
- Ctrl+N で新しいノートを作成
- Map Template (Collections) テンプレートを適用
- Dataviewクエリを設定
- 関連するノートの
collectionsプロパティに名前を追加 - Mapsフォルダに移動
ボールト内のMapの例
このIdeaverse Proボールトには、多数のMapが用意されています。以下はその一部です。
- Psychology MOC — 心理学に関するノートの地図
- Philosophy MOC — 哲学に関するノートの地図
- Language MOC — 言語・語学に関するノートの地図
- Habits MOC — 習慣形成に関するノートの地図
- Creativity MOC — 創造性に関するノートの地図
- Thinking MOC — 思考法に関するノートの地図
ボールト全体で約88のMapが存在し、知識のさまざまな側面を俯瞰できます。
Mapsのベストプラクティス
- MOCは20ノート以上集まってから作成する — 少なすぎるとMapの価値が出ない
- リンクだけでなく文脈も書く — なぜこのノートがここにあるのかを説明する
- mapStateを定期的に更新する — Mapの健康状態を把握する
- CollectionsとMOCを併用する — 自動収集と手動キュレーションの両方を活用
- Mapのネストを活用する — Map内にサブMapへのリンクを含める